2026年12月25日に施行されるこども性暴力防止法によって、日本版DBS制度が導入される予定です。
この日本版DBS制度の導入が求められる事業者は、幼稚園、学校、学習塾、スポーツクラブなど幅広く定められています。
「義務対象事業者と認定対象事業者、法定事業者などの違いが分からない」や「ウチの施設は対象なの?」と思われる事業主さんもいらっしゃると思います。
この記事では、対象事業者の違いを出来る限り分かりやすく説明していきます。
当ページの情報は執筆時点(2026年3月20日)の情報です。また、こども家庭庁に掲載されている資料等は、随時変わる可能性がありますので、ご注意ください。
このページでは、これを確認します!
参考資料等
こども性暴力防止法について(概要)|こども家庭庁より ※2026年3月18日更新
対象事業者は2パターン
学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律(通称:こども性暴力防止法)の区分では、対象事業者は2パターンに分かれます。

引用元:こども性暴力防止法について(概要)|こども家庭庁より ※2026年3月18日更新
学校設置者等(こども性暴力防止法 第2条第3項の定義)
全ての事業者が性暴力等の防止の取組みを行う義務があります。つまり、公立・私立、法人・個人、事業名、業態を問わず、こども性暴力防止法(日本版DBS制度)に基づく対応が必要な事業者さんになります。
当事務所の記事では、日本版DBS制度開始前の事業者さんを『義務対象事業者』。制度開始後の事業者さんを『法定事業者』と書きます。
民間教育保育等事業者(こども性暴力防止法 第2条第5項の定義)
国の認定を受けた事業者が性暴力等の防止の取組みを行う義務があります。認定を受けると法定事業者と同様に、こども性暴力防止法(日本版DBS制度)に基づく対応が必要な事業者さんになります。
※認定を受けるかどうかは任意です
当事務所の記事では、日本版DBS制度開始前の事業者さんを『認定対象事業者』、制度開始に認定を受けた事業者さんを『認定事業者』と書きます。
『義務対象事業者』は、日本版DBS制度の取組みを必ず実施しなければなりません。
『認定対象事業者』は、認定を受けた場合は日本版DBS制度の取組みを実施する必要があります。
対象事業者はどんな施設?

引用元:こども性暴力防止法について(概要)|こども家庭庁より ※2026年3月18日更新
まず、対象となる事業者についてですが、公立・私立、法人・個人、事業名、業態を問わず『こどもに関わる教育・保育・指導・支援等を行う事業を行っている』事業者が対象です。
また、全ての事業者が義務というわけではなく、法律の区分けに応じて『義務対象事業者』か『認定対象事業者』に分かれます。
例えば、時間外保育などの認可外保育や、学童などの放課後児童クラブ、学習塾や各種習い事(そろばん、ダンス、音楽教室なども含む)、スポーツ教室など、こどもを対象として教育・指導・育成を行う事業は、『認定対象事業者』に該当し得ます。
義務対象事業者
- 幼稚園
- 学校
小学校、中学校、高等学校 - 専修学校(高等過程)
- 認定こども園
- 児童相談所
- 児童福祉施設
認可保育園、児童養護施設、障害児施設 等 - 指定障害児通称支援事業
放課後等デイサービス 等 - 乳児等通園支援事業
など
認定対象事業者
- 専修学校(一般課程)
- 民間教育事業
学習塾、スポーツクラブ、各種習い事教室 等 - 放課後児童クラブ(学童保育)
- 一時預かり事業
- 病児保育事業
- 認可外保育施設
- 指定障害福祉サービス事業
など
認定対象外の事業者
より多くの『こどもに何かを教える事業』をされている事業者が認定を取得する事が望ましいですが、認定には一定の要件があるため、例えば『講師が1人の学習塾』などは認定対象外となります。
【認定の主な要件】
- 修業期間要件:6か月以上の期間中に2回以上同じこどもが参加
- 対面要件:こどもと対面で接する
- 場所要件:こどもの自宅以外(オフィス、カフェ等)で教えることがある
- 人数要件:こどもに何かを教える者が3人以上
など
認定について
認定を受ける際は、事業者が事業所単位で申請を行います。事業所が基準を満たす場合は認定を受ける事が出来ます。
また、認定を受けるための申請はオンラインでの申請となりますので、GビズID(gBizID)の事前取得が必要になります。認定を受けるまでの期間は1〜2ヶ月(見込み)です。申請時に法定費(3万円)がかかる予定です。
認定制度は更新制ではないので、一度認定を受けると以降の更新費用はかからない見込みです。
認定を受けるとどうなる?
こども家庭庁のウェブサイト上で公表されます。また、『認定事業者マーク』を事業所内や、パンフレット、広告、名刺、ウェブサイトなどにも掲載できるようになります。

引用元:こども性暴力防止法について(概要)|こども家庭庁より ※2026年3月18日更新
左:認定事業者マーク
右:法定事業者マーク
認定を受ける事のメリット
- 保護者へのアピール
- 認定を受けていない事業者・事業所との差別化
認定を受ける事で、マークを広告等に表示する事が可能になるため『子どもの性犯罪被害を未然に防ぐ取組みを行なっている』事や、事業所の安心・安全を保護者等へアピールできます。
また、認定を受けていない事業者・事業所との差別化にも繋がります。
認定事業者以外の事業者が認定事業者マークを、法定事業者以外が法定事業者マークを使うことは、法律等で禁止されており、違反をした場合は、罰則等があります。
まとめ
日本版DBS制度の対象事業者は『義務対象事業者』と『認定対象事業者』の2パターンに分かれています。
義務対象事業者は、こども性暴力防止法の施行(日本版DBS制度の運用開始)により法定事業者となり、法令等に基づいた様々な対策が必要です。
一方、認定対象事業者は、認定を受けた後は法定事業者と同様に法令等に基づいた様々な対策が必要です。
認定対象事業者は、認定を受けるかどうかは任意ですが、認定を受ける事で認定事業者マークを広告等で使用する事が出来るようになり、保護者へ安心・安全をアピールしたり、認定を受けていない事業主・事業所との差別化を図る事が出来ます。
日本版DBS制度は、『子どもと接する仕事に就く人に性犯罪履歴がないかを確認し、性犯罪歴や性暴力の疑いがある人が子どもと接する仕事に従事する事を制限する事で、子どもの性犯罪被害を未然に防ぐ仕組み』です。
子どもが安全して教育・保育・指導・支援等を受けられる環境づくりを目的とした制度として注目されており、多くの事業者さんが取組みをされる事が期待されています。
認定を受けるためには、事前準備も含めて様々な対応・対策が必要となります。
当事務所では、出来る限り最新の情報・資料を基に情報提供を行い、事業者さんが安心して新しい制度を運用できるようにサポートをしていきたいと考えております。
